一時僕は、自分の持っているメソッドと比較しようとして世に出ている「腰痛体操」なるものを収集したことがあります。
するとわかったのが、ほとんどのものが多かれ少なかれ腰の周囲の筋肉のストレッチをしながら患部に刺激を与えていることがわかりました。
もちろん、軽度の腰痛だったり筋肉のコリなどが原因の腰痛においては、このような手法は効くかもしれません。
しかし、慢性腰痛に対してストレッチ主体の運動療法は効くのかというと、答えは「NO!」です。
なぜなら、慢性腰痛の原因である椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症という病気は、潰れた椎間板・骨・筋肉などが神経を圧迫して起こる「神経ダメージ」が原因だからです。
ストレッチで筋肉の中にあるダメージした神経を刺激することは、100歩譲っても効果があるとは考えにくいのです。
この記事では、そんな慢性腰痛の問題を抱えた人でも自宅で行える自己整体法を紹介します。
Contents
慢性腰痛を治すにはどうすれば良いのか
腰椎椎間板ヘルニアとは、腰椎の椎間板がからだの歪みなどが原因で潰れて後ろに飛び出してそこにある末梢神経を圧迫して神経そのものをダメージすることで痛みを引き起こします。
酷い状態になると腰だけではなくお尻からもも裏にかけて痺れと痛みが走る坐骨神経痛という症状を引き起こすこともあります。
もし、骨盤部の構造的なバランスが崩れたままであれば、神経痛は慢性化して神経障害性疼痛という酷い慢性化状態に移行することもあります。
神経に炎症が起きている急性症状はすでに無くなったりにもかかわらず痛みは全く治まりません。
脳が痛みに敏感になりすぎて弱い刺激でも『脳が発火して』強い痛みとして捉える状態が起こるらしいのです。
2~3か月間、慢性腰痛に悩まされている人は、この状態を疑った方が良いかもしれません。
それでは、どうすればこんなヘンテコな状態から抜け出せるかと言うと、ずばり「負担のかかっている神経を緩める」メソッドが有効です。
ストレッチなどの運動療法、叩いたり揉んだり温熱刺激をしたりしても心地よい程度の刺激であれば有効化もしれませんが、頭がほんの小さな刺激でも発火してしまう状態では、成功率は低いと言わざるを得ません。
魂整体からだ編の自己整体法とは
この自己整体法で使っているメソッドは操体法やその源流となっている正体術といった自分のからだの声を聞いて辛くない方向に自分で誘導しながら動かすことで体のバランスを取っていくメソッドです。
腰椎や骨盤周辺には、姿勢を保つための弱い小さな筋肉が骨に最も近い深層部に存在します。
現代生活で習慣化している無意識な偏った動きの癖でこれらの姿勢保持筋群は容易にバランスを崩してしまいます。
それが神経痛の原因になるのですが、さらにストレスなど精神的な要因が加わると痛みが慢性化してしまいます。
この自己整体法で使っているメソッドは、無痛で自分のからだの声に従って動きを誘導するだけですが、脳神経はバランスが取れて負担のかかっていた神経の回路がキャンセルされて緩んでいくことが確認されています。
実際の操法の解説動画
1、骨盤操法
骨盤部のバランスを整えることに特化した自己整体です。
正体術のエッセンスを取り入れて3つの動診(検査)からたった1つの操法を導き出せるよう工夫しています。
2、片手足の伸び(うつぶせ)
背骨周辺の深層筋のバランスを整えることを目的にした操法。
背骨全体の姿勢保持筋のバランスを取ることも可能です。
3、大の字操法
あおむけで、さらにもっと詳細に背骨周辺の深層筋のバランスを整えます。
4、魂スペシャル
骨盤部から背中・肩甲骨周辺・首と主要な部分をこの1つの操法でほぼ改善することができる万能操法。
ところが、力を入れすぎたりポジションをうまくできなかったりすると効果が出ません。
何度か練習しながら自分の感覚を研ぎ澄ませることから始めましょう。
あなたに伝えたい大切なこと
問題は、からだだけからのアプローチをだとすぐ痛みが戻ったり、まったく操法が効かなかったり、動診(検査)でのからだからの声が聴こえず操法ができなかったりすることです。
神経障害性疼痛のように慢性化した痛みは、ストレスなどのこころの問題と深く結びついていることが多いのです。
詳しくは、次章の症状別魂整体こころ編の動画を見ていただきたいのですが、からだだけのアプローチではなくこころからのアプローチもしなければ、このような慢性的な神経症状は治らないと考えたのがこのメソッドを開発した理由です。
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